札幌乳児院

〒003-0859 札幌市白石区川北2254番地1

TEL (011)879-6262

「家庭の暮らしを子ども達に」

家族のイメージ

様々な事情で実親と離れて暮らし、里親宅・施設などで生活する子どもは、札幌市で約700人います。
そのうち里親の元で暮らす子どもは、3割程度です(令和4年3月末現在)。
乳幼児期の心と身体の発育には、特定の大人による一貫した養育と信頼関係が大切と言われています。
実親に代わり、子どもにとってより安心・安全な環境を作ることができるのは家庭で子どもを養育することのできる「里親」 です。

里親とは

  • 養育里親
    様々な理由により、保護者が養育することが困難となった子どもを預かり養育する里親です。
  • 養子縁組里親
    養子縁組を前提に養育する里親です。特別養子縁組と普通養子縁組があります。

このほか、専門的なケアを必要とする子どもを養育する「専門里親」や祖父母などの親族による「親族里親」などがあります。
乳幼児フォスタリング機関では、主に「養育里親」、「養子縁組里親」の支援を行っています。

札幌市乳幼児フォスタリング機関とは

フォスタリング機関とは、里親の募集、研修、里親・里子の養育支援など里親に関わる一連の支援を包括的に行う機関です。
札幌市には、3つのフォスタリング機関があり、それぞれの強みを生かして里親支援を行っています。

  • 札幌乳児院:0~2歳の子の里親になりたい方、養子縁組里親になりたい方
  • 麦の子会(障がい児療育):障がいのある子の里親になりたい方
  • 興正フォスタリングセンター(児童養護施設):上記以外の子の里親になりたい方

私たち、札幌市乳幼児フォスタリング機関は、2歳未満を中心とした乳幼児の養育を希望する養育里親及び養子縁組里親の支援を実施していきます。

札幌市乳幼児フォスタリング機関の取り組み

リクルート

  • 新たに里親登録をしてくださる方を募集しています。
  • 個別や集団で説明会を随時開催し、里親制度について説明し、心配事についてのご質問にお答えします。
  • 説明会では、データを元により詳しく社会的養護の現状や里親制度について説明いたします。
  • 説明会の日時や開催場所は、ご希望に応じて調整いたします。オンラインでの開催も可能です。
  • 共働き世帯の方、実子がいる家庭の方も里親になることができます。
    里親希望者が自身の生活と照らし合わせ、里親登録についてよく考え決断できるようフォローいたします。
    ご興味のある方はお問い合わせください。
  • 里親登録をされている方、里親登録予定の方の中で友人や知人等に里親にご関心のある方がおりましたら、お気軽に当機関までご連絡ください。里親仲間の輪を広げていきましょう。

〈下記データをご参照ください〉

札幌市内の社会的養護児童数

札幌市内の社会的養護児童数
(札幌市児童相談所作成)

札幌市内の社会的養護児童数

乳幼児が保護される理由
(R2年度札幌乳児院入所理由より)

社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。
社会的養護は、「子どもの最善の利益のために」と「社会全体で子どもを育む」を理念として行われています。

里親研修

新規里親登録前研修
  • 里親登録希望者を対象に登録前の研修を実施します。7月、10月、1月の年3回実施する予定です。
  • 研修は7日間で、座学と演習を2~3日間、3~4日間は乳児院での養育(見学)実習を行います。
    乳幼児に特化した研修内容で、札幌乳児院の持つ専門性を活かし、ご家庭にお子さんを受け入れることへの意欲が向上するような研修となるよう努めます。
  • 研修時に行われる演習、実習は少人数のグループで開催します。
    研修を通して、仲間作りの機会にしてもらいたいと考えています。
  • 講師は、児童相談所職員、乳児院の院長、心理士、看護師、保育士、相談員などが務めます。
  • 託児利用ご希望の方は、ご相談ください。

〈研修風景〉

赤ちゃんと等身大の人形を用いた赤ちゃん体操講座

赤ちゃんと等身大の人形を用いた赤ちゃん体操講座

妊娠期に適切な母体管理を行わずに生まれた子どもや、不適切な養育環境に置かれた子どもは、身体の発育が遅れていることがあります。
札幌乳児院では、乳幼児の身体の発育を促すために、小児科医の指導のもと赤ちゃん体操を行っています。
お子さんが里親宅へ委託された後でも自宅にある物を用いて実践できる内容となっています。

レベルアップ研修
  • 道内外の有識者を講師に迎え、札幌市に登録している全里親を対象に、乳幼児の養育スキルや里親の意欲向上等を目的とした研修を行います。
  • 年3回の開催予定で、9月、12月、2月を予定しています。
  • 開催日時や場所、開催方法は参加者の利便性を考慮し、多くの方に参加してもらえるよう工夫します。
  • 託児利用ご希望の方は、ご相談ください。
令和3年度の研修内容(PDFファイル)

里親トレーニング事業

  • 養育里親、養子縁組里親それぞれに有効と考えられるトレーニング内容について、演習や外部講師による講義を開催します。
  • 内容に応じて、小グループに分けて行う場合もあります。
  • 託児利用ご希望の方は、ご相談ください。
  • 子育て経験のある里親も初めての育児を行う里親にも、札幌乳児院が今まで行ってきた子どもとの関わり方や養育スキルを伝授する機会を設けていきます。
  • 〈これまでのトレーニング内容〉

    トレーニングの様子

    トレーニングの様子

    「CAREプログラム」 CAREとは、米国で開発された大人と子どもとの温かな関係を築くためのスキルを学ぶプログラムです。
    乳幼児期は、特定の大人との愛着関係を築く大切な時期です。
    この時期に虐待や親との分離等により十分な愛着関係を築けずに育つと、その後の人生において他者との信頼関係構築等に支障をきたすと言われています。

里親訪問等支援

  • お子さんを自宅へ迎える際の準備段階から一緒に取り組んでいきます。
  • お子さんが里親宅へ委託された後は、電話相談や家庭訪問を行い、継続して支援します。
  • 家庭訪問の際は、乳幼児の養育に豊富な経験を持つ札幌乳児院の育児指導担当職員や心理士と協力し、育児手技の伝達や子どもへの関わり方のアドバイス等を行います。
  • 里親の持つ不安に寄り添い、一緒に考え支援します。
  • 子どもの様子がいつもと違う、病院に行った方が良いのか等、ちょっとした疑問についてもお答えします。
  • 児童の委託解除時には、喪失感を持つ里親も少なくありません。
    そのような際も、里親の気持ちに寄り添いながら一緒に回復を目指し、再び児童を受け入れられるよう支援していきます。
  • 里親カフェ等、里親同士で不安や課題を共有し、親睦を深められるような機会を設けます。
赤ちゃんと等身大の人形
子どもの委託が決まった際は、いつでもお気軽にご相談ください♪

里親になるための流れ

ゾウの親子のイラスト
  1. お問い合わせ・説明
    制度の概要について説明を行います。(個別・集団)
  2. 個別ガイダンス
    里親申請の動機・家族状況などをお聞きします。
  3. 新規里親登録研修
    乳幼児の里子を養育するために必要な知識等を学びます。
  4. 家庭訪問
    児童相談所職員と当機関のスタッフがご自宅を訪問します。
  5. 児童福祉部会での審議
    審議会で里親登録が承認されます。
  6. 里親登録
    里親登録となります。子どもを預かる連絡を待ちます。

Q&A

Q1.里親になるには資格が必要?
特別な資格は必要ありません。里親に求められるのは子どもへの豊かな愛情です。
Q2.子育て経験がなくても里親になれる?
子育ての経験がなくても里親になることができます。研修で知識を習得していただき、不安な点はフォスタリング機関がフォローしていきます。
Q3.共働き世帯でも里親になれる?
共働き世帯の方も里親になれます。養育方法は一緒に考えていきましょう。
Q4.お金は自分たちで負担するの?
里親手当+子どもの生活費が支給されます。また、児童相談所より「受診券」というものが発行され、医療費はかからないようになっています。

子どもを家庭で育てる大切さ

子どもは皆いずれ大人になります。
大人になり、社会的自立を経て、結婚をして家庭を築くこともあります。
その際に、家庭生活の経験がないとイメージが持ちにくかったり、子育てをする際に困難をきたすことがあります。
家庭生活や子育ては、自身の経験をもとに構築されることが多いので、適切な家庭生活を経験できる里親家庭は、子どもにとって将来のモデルとなる重要なものとなります。

こんな里親を求めています

  • 子どもに豊かな愛情を注げる人
  • 子どもをありのまま受け入れられる人
  • 子どもにとって実親は大切な存在であることを理解してくれる人
  • 家族と協力して養育ができる人
  • 社会的養護の制度を理解し、子どもの立場で考えられる人
  • フォスタリング機関やその他関係機関と協力して養育ができる人

乳幼児フォスタリング機関の目指すところ

子どもは特定の大人と一緒に生活し、関係を築いていく事が心身の発達にとても大切です。
できるだけ家庭と同様の里親家庭で子どもを預かっていただく事により、再び子どもが元の家庭で元気に過ごしていけるよう、里親と一緒に支援していきたい。
家庭に戻ることが難しい子どもには、長期的な養育をしていただける特別養子縁組里親と一緒に支援をしていきたい。
育児を抱え込まずに、多くの家族が安心して子育てし、暮らしていけるよう、みんなで子育てを支えていく仕組みづくりをしていきたい。
札幌市乳幼児フォスタリング機関では、そのような想いをもって、この事業に取り組んでいます。
リクルーター、トレーナー、訪問等支援員、里親支援専門相談員。それぞれの専門性を活かして多角的な視点で里親支援を行っていきます。

お問い合わせ

札幌市乳幼児フォスタリング機関(札幌乳児院内)

〒003-0859 札幌市白石区川北2254番地1

電話番号:011-351-0389(平日9時~17時30分)

FAX:011-879-6265

Mail:fostering@hokushokai.com

里親制度に関するリンク

厚生労働省

ホーム|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

札幌市児童相談所

札幌市児童相談所/札幌市 (city.sapporo.jp)